2012年中国国際工業博覧会
中国最大級の工業見本市である「中国国際工業博覧会」が、11月5日~10日にかけて上海市の上海新国際博覧中心で開催されました。この博覧会は、今年で14回目の開催を迎え、国家発展改革委員会、商務部、工業情報化部、科学技術部、教育部、中国科学院、中国工程院、中国国際貿易促進委員会及び上海市人民政府が共同で主催し、中国機械工業連合会が協賛、上海東浩国際服務貿易(集団)有限公司が運営する中国国際設備製造業のトップイベントであり、毎年11月に上海で開催されています。
会場となった上海新国際博覧中心では140,000㎡の展示面積に、CNC工作機械及び金属加工展、工業自動化展、環境保護技術及び設備展、情報及び通信テクノロジー展、新エネルギー源及び電力電工展、新エネルギー自動車展、科学技術革新展の7つの大型専門展示エリアが設けられ、国内外23カ国や地域から1,648社が出展し、延べ10万人以上が来場しました。今回の成約金額は3.05億元(約39億円)を超え、成約見込金額は2.95億元(約38億円)に達したとのことです。
中国で近年人件費が年々上昇している影響からか、ロボットの展示が増えていた印象を受けました。会場ではさまざまな産業用ロボットが作業している姿に来場者からの関心が寄せられていました。また新エネルギー自動車展示エリアでは、ハイブリッド車、EV車、燃料電池車や駆動システム、充電施設、関連部品等新技術が展示されていました。上海では新エネルギー車への補助政策が打ち出される予定ですが、そうした施策も新エネ車の普及を後押しするかもしれません。
日系企業の出展は、大手企業が出展していたほか、日本貿易振興機構「ジェトロ」が「ジャパンパビリオン」を設け、環境保護技術や設備などをPRする64社・団体が出展していました。国・地域別のパビリオンとしては今年もジャパンパビリオンが最大規模だったようです。水処理、大気、廃棄物、土壌浄化、環境保護素材、分析測定計器、省エネ、新エネルギー、製造装置部品等が展示され、精度の高い日本製品に興味を示す来場者で賑わっていました。例年に引き続き、中国で販路拡大を目指す企業が意欲的にPRを行っていました。