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食品・飲料見本市「FHC China 2012」

 中国最大規模の食品・飲料の見本市である「FHC China2012」が11月14日(水)~16日(金)にかけて、上海市浦東新区にある上海新国際博覧中心で開催されました。今年で16回目を迎えたこの見本市には、昨年を上回る70ヵ国の国及び地域から1,340超の企業・団体が出展しました。冷凍食品・スナック菓子・パスタ類・調味料・食用油・肉類・酒類等の他、厨房器具等が展示され、会場内で各種セミナーも開催されるなど賑わいを見せていました。特に欧米各国からの出展が多く、中国市場での販売拡大への期待が示されていました。近年、上海でも食の欧米化が進んできておりますが、こうした欧米企業の販路拡大戦略もその一因かと思われます。

 日系企業も日本貿易推進機構(ジェトロ)が設置した「ジェトロパビリオン」を中心に30社超が出展しました。東日本大震災以降、中国への輸入制限は10都県で続いており、10都県以外からの輸入食品についても、日本政府作成の放射線検査証明書や原産地証明書が求められていることから、例年に比べて出展数は減ってはいるものの、中国での販売に意欲を持つ企業や団体が出展していました。

 ジェトロが取りまとめた「酒&焼酎バー」ブースには、酒造メーカー8社が共同出展し、試飲を中心としたPRを実施していましたが、人の往来が途絶えることなく賑わいを見せており日本酒や焼酎への関心の高さが伺えました。上海で飲食料品の貿易業を営む会社社長によると、「上海の高級スーパーや百貨店からの日本食品の引き合いは強く、販促イベント等を実施すると完売するケースもあり、値段を気にせず美味しい日本食品を購入したいという中国人のニーズは強い。」とのことでした。この見本市とは別ですが、11月16日に上海市内の日系百貨店の地下にいわゆる「デパ地下」がリニューアルオープンしました。たこ焼き、たい焼き、うどん、カレー、寿司等の日系飲食店が多く出店しており、開店直後の日曜日には多くの中国人客で賑わっていました。市場規模では日本を大きく上回る中国市場への日本飲食品の本格参入が今後ますます期待されます。

 

西欧各国の出展ブース

ユーロブース

ジェトロ「酒&焼酎バー」ブース

ジェトロブース(日系企業)