紹興上虞日本工業園視察会に参加しました
2013年6月21日~ 22日に浙江杭州湾上虞工業園区管理委員会主催による日系企業向けの紹興上虞日本工業園視察会が開催されました。本見学会には9名が参加し紹興上虞日本工業園内を視察したほか、浙江杭州湾上虞工業園区からは胡管理委員会主任をはじめ開発区の関係者など約10名が出席し、親睦会が開催され交流を深めました。
今回は、紹興上虞日本工業園についてご紹介します。
1.上虞市
上虞市は長江デルタの南部、浙江省の省都杭州と港湾都市寧波の間に位置する浙江省紹興市の東北部に位置する県級市で、杭州湾を隔てて上海を望むことができます。総面積約1,403万㎢、人口約78万人で、2012年の市のGDPは約571億元です。主な産業には、電機、化学工業、紡織、建築業などがあります。茨城県の神栖市とは友好都市関係にあります。
2.杭州湾上虞工業園区
杭州湾上虞工業園区は、上虞市の北部に位置し、北には上虞港があります。総面積は約275㎢で、既に30㎢は開発、建設が完成し、欧米、日本、韓国、香港、台湾などの約20の国、地域から約180社の企業が集まり、計425億元の投資があります。国内外から上場企業を12社誘致し、そのうち、3社は世界のトップ500にランキングしています。日本からは、パナソニック、伊藤忠商事、川崎精密が進出しています。2013年8月には国家級開発区にグレードアップする予定があるようです。
同園区は東区、中区、西区の3ブロックから構成されており、東区は東一区から東三区に分かれています。そのうち、東二区(約9.4㎢)を「紹興上虞日本工業園」と位置づけ、日本企業を誘致しています。
3.紹興上虞日本工業園
今回の視察では、上海市虹橋から紹興上虞日本工業園まで車で約3時間かかりましたが、2013年7月に杭州湾嘉紹大橋が完成すると90分に短縮される予定です。あわせて、杭州湾上虞工業園区の南部を東西に通る高鉄(新幹線)が7月に開通する予定で、上海からの交通の便は格段に良くなります。誘致企業に業種指定はありませんが、中国国内の環境改善に注力する企業、特に水質、大気、排水処理、ゴミ処理等の関連企業など、環境に優しい企業を歓迎しています。レンタル工場の㎡単価は10元に設定する予定とのことで、上海と比べると廉価な設定になっています。園区内企業に対しては、ワンストップサービスの提供により、企業負担を減らします。2013年9月からモデル工場の建設を開始し、12月には完成予定です。生活関連施設は、2014年中に完成を見込んでいます。電力は十分に供給できるとの説明がありました。上海からのアクセスも充実しており、中国への新規進出企業のほか、上海からの移転を検討する企業にも推薦できます。
茨城県上海事務所では、上海近郊への進出に関心をお持ちの企業様にこうした開発区の情報提供を通じて、県内関連企業様への一層充実した支援をすすめていきたいと考えています。開発区視察の要望、その他ご相談がある場合には、是非ご一報ください。