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国家質量監督検験検疫総局の「検験検疫手続きの 簡素化と通関効率向上に関する公告」

 国家質量監督検験検疫総局は、2017年10月16日付「「出入国検験検疫プロセス管理規定」及び2017年11月1日付の「検験検疫手続きの簡素化と通関効率向上に関する公告」(以下、「公告」という。)を相次いで配布し、同年11月1日に全てを施行することに決めた。本稿では公告の概要を以下のとおり取りまとめる。

1、検験検疫手続きの大幅な簡素化

①改革後、製品リスクが低く、合格レベルが高く、信用の良い企業は審査、通関の便利措置を享受でき、約8割の輸入貨物を審査合格の評価を経て直接に通関し、1日から1.5日までの業務日以内に検験検疫の手続きを完了でき、通関効率は大幅に引上げられる。

②企業は便利措置を享受すると同時に品質安全の責任を一層求められる。通関者は通関手続きを行う時、輸出貨物出荷者または輸入貨物受取者の発行した合格保証を提出するが、その内容には順法保証、合格保証、品質安全責任が含まれている。また、問題が発見された場合、自らリコール措置を取らなければならない。

2、抜取り検査比率の大幅な引下げ

①2017年1月から9月までのデータにより試算し、改革後の輸入貨物現場開梱検査率は22%まで引下げ、改革前より76%引下げる。ハイリスクの動植物産品、危険化学品などに対して国際慣例による全数の現場開梱検査を除き、その他の低リスク動植物産品、食品、工業品の現場開梱検査率はそれぞれ28.7%、15%、5%までに引き下げる。

②抜取り検査比率を引き下げると同時に、動態リスク管理を実施する。検査検疫の不合格あるいはリスクの高い証拠がある貨物、並びに検査検疫信用Cレベル及びそれ以下の貨物出荷者、受取人或は通関者に対して、リスク評価後抜取り検査比率を100%までに引き上げることができる。同時に、各検査検疫のプロセス時限を更に明確にし、通関受理と審査、現場の検査検疫と実験室の検査検疫はそれぞれ0.5日、1日と7日業務日を超えてはならない。

3、情報化管理レベルの大幅な引上げ

①国際貿易の「単一窓口」と中国電子検験検疫システム(e-CIQ)の役割を大いに果たし、検験検査受理から通関までの全プロセスのペーパーレス化の推進に注力し、定まったプロセス時限内にすべての通関業務を完了する。

②情報化手段とビックデータを利用し、検験検疫業務の有効性を向上させ、検験検疫の結果と企業信用情報に基づいて、リスク評価をもって現場と実験室の検験検疫の比例を調整し、国内外で突発的な重大な疫病と品質安全事故に対して、全国の一体化快速反応措置を実施する。

以 上

最近の主要法令

  

法  律  名  称

施行日

 国家質量監督検験検疫総局の「検験検疫手続きの簡素化と通関効率向上に関する公告」『重要法規解説』をご参照下さい)  

2017/11/01

 国務院弁公庁の「サプライチェーンの刷新及び応用の積極的な推進に関する指導意見」 2017/10/05

 国家食品薬品監督管理局の「輸入薬品登録管理の調整関連事項に関する決定」 2017/10/10

 国家税務総局の「非住民企業所得税源泉控除の関連問題に関する公告」 2017/10/17

 国家発展改革委員会、財政部、商務部の「公平競争審査制度実施細則(暫定)の配布に関する通知」 2017/10/23

 国家質量監督検験検疫総局の「「出入国検験検疫プロセス管理規定」の配布に関する通知」 2017/11/01

 中国人民銀行の「受取勘定質入り登記弁法」 2017/12/01

 国家税務総局の「増値税消費税に関わる税金事項取扱手順の更なる改善に関する公告」 2018/01/01

※本稿は、当事務所でアドバイザー契約をしている董弁護士の事務所で発行されている記事を一部加筆修正したものです。